デュアルSIMがどんなもので、どういうときに便利なのか解説するよ。
デュアルSIMで自由に回線を組み合わせて、あなたにピッタリなスマホの使い方を叶えよう!
「デュアルSIMってどんなもの?」そのような疑問をお持ちではありませんか?
デュアルSIMとは、1台のスマホで2つのSIMを使える機能のことです。
SIMを2つ使うことで、1台のスマホで2回線を使用できるため、用途ごとに回線を使い分けたり、通信障害に備えて予備の回線を持ったりすることが可能です。
ただ、これまで「1台のスマホにつき1つの回線」という状態が普通だったなら、2つの回線を使うというのは、あまり馴染みがないかもしれません。
2つ回線をうまく使い分ければ、月々のスマホ料金が抑えられたり、仕事用とプライベート用で使い分けたり、柔軟なスマホの使い方が叶います。
この記事では、デュアルSIMとは何か、メリット・注意点、デュアルSIMのはじめ方などを紹介します。
最後まで読めば、1台のスマホで2回線を使いこなせるようになるはずです。早速読み進めてみましょう。
デュアルSIMとは、1台のスマホで2つのSIMをセットして使える機能のことです。
SIMは、携帯電話回線での通信・通話を使うためにスマホにセットするものです。SIMの種類としては、SIMカード、eSIMの2種類があります。
SIMカード |
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eSIM |
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デュアルSIMでは、SIMを2つセットすることで、2つの携帯電話会社の回線を1台のスマホで使うことができます。
SIMの組み合わせとしては、主に以下の2つがあります。
eSIMに対応するスマホでは、多くの機種で「SIMカード+eSIM」のデュアルSIMが実現できます。また、SIMカードが2つセットできるスマホでは「SIMカード+SIMカード」のデュアルSIMが可能です。
SIMカードについて、詳しくは下記の記事でご確認ください。
「SIMカードとは?基礎知識から選び方・交換方法までわかりやすく解説」
eSIMについて、詳しくは下記の記事でご確認ください。
「eSIMとは?メリット・デメリットや活用方法をわかりやすく解説」
「eSIMの設定方法(iPhone/Android)は?利用開始までの流れを解説」
「eSIMの機種変更方法は?申し込みの手順や注意点を解説」
デュアルSIMを利用するメリットを、具体的に見ていきましょう。
デュアルSIMを活用するメリット |
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デュアルSIMなら、1台のスマホで2つの電話番号が使えます。多くのスマホで2つの電話番号での同時待ち受けができるほか、どちらの電話番号からも発信が可能です。
2つの電話番号があれば、たとえば仕事とプライベートで電話番号の使い分けができます。また、各種Webサービスへの登録用の電話番号としても2つ目の電話番号が利用できます。
万が一の通信障害に備えて、予備の回線を追加できます。
異なる携帯電話会社の回線を組み合わせれば、メインで使っている回線で通信障害があったときも、2回線目に切り替えて通信・通話が可能です。
また、2つの回線を使える状態にしておけば、災害が起きて通信混雑やインフラの障害が発生する状況になったときも、通信・通話が使える可能性が高まります。
デュアルSIMなら、2つの料金プランを組み合わせて利用できます。スマホの契約を見直すなら、プラン変更や乗り換え以外に、回線を追加する方法もあるわけです。
2回線目としては、通話料金が安い回線、海外で利用しやすい回線、安価に大容量のギガが使える回線など、さまざまな選択肢があります。デュアルSIMを活用することで、スマホの契約方法の幅が広がります。
デュアルSIMで2回線が使用できれば、メインの回線がつながりづらいときにサブ回線に切り替えて通信が可能です。
ある携帯電話会社の回線がつながりづらい場合でも、別の携帯電話会社の回線であれば、電波がつながる可能性があります。地下や屋内の奥まった場所など、電波がつながりづらいところでも通信がしやすくなるでしょう。
デュアルSIMの活用方法としては、以下のようなものが挙げられます。
デュアルSIMの活用方法 |
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日常的には、電話番号を使い分ける、つながりづらいときに回線を切り替えるといった使い方ができます。また、スマホの運用方法としては、料金プランを組み合わせる、2台持ちの代わりにデュアルSIMにするといった使い方が可能です。
そのほか、海外旅行や海外出張の際には、いつも使っているSIMはそのままで、2つ目のSIMとして「海外SIM」を追加することもできます。
海外SIMは、海外で通信できるプリペイド式のSIMで、現地の空港やコンビニ、日本の通販サイトなどで購入が可能です。事前にSIMをセットしておけば、現地では簡単な初期設定だけで利用を開始できます。
海外SIM、海外でのeSIMの利用方法は、下記の記事で解説しています。
「海外SIMとは?利便性・コスト面のメリットから渡航時の使い方まで」
「海外旅行にはeSIMがおすすめ!メリット・デメリットや利用手順を解説」
便利なデュアルSIMですが、いくつか注意点もあります。
デュアルSIMの注意点 |
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デュアルSIMをはじめる前に確認しておきたい注意点を以下で見ていきましょう。
デュアルSIMに対応していないスマホもあるので、事前に確認が必要です。
機種によってはSIMカード1枚のみセットでき、eSIMや2枚目のSIMカードをセットできないスマホも存在します。そうした機種ではデュアルSIMは利用できません。
SIMの対応状況は、スマホの製品ページのスペック表に記載されています。SIMカード+eSIMやSIMカード2枚に対応しているか、確認しておきましょう。
NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなどの各回線で使用している周波数は異なります。
一方で、スマホの方にも各機種で対応周波数があり、利用する回線の主要な周波数に対応していない場合、電波がつながりづらい可能性があります。
A社で購入したスマホにデュアルSIMでB社の回線を追加する場合、手持ちのスマホがB社の回線の周波数に対応しているかは確認が必要です。
各携帯電話事業者が使用している周波数は、総務省Webサイトで確認できます。また、各スマホ機種の対応周波数は、各製品ページのスペック表などで確認が可能です。
microSDカードスロット(microSDカードをセットする箇所)とSIMカードスロットが共用になっているスマホもあります。
スロットが共用の場合、2枚目のSIMカードかmicroSDカードは、どちらか片方しか使えません。デュアルSIMで利用する場合、microSDカードは使えなくなります。
他社の回線を追加する際には、SIMロックの解除が必要になることがあります。
一部のスマホでは他社回線で利用できないようにスマホにSIMロックがかかっています。SIMロック解除は、携帯電話会社の会員ページなどで手続きが可能です。
SIMロックについて、詳しくは「SIMロック解除とは?確認方法や申し込み方法をわかりやすく解説」でご確認ください。
デュアルSIMの利用をはじめるための手順を見ていきましょう。いくつかの事前準備の上、2回線目の申し込みをして回線を追加します。
デュアルSIMを活用するための流れ | |
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STEP① | 使用中のスマホが新たに契約したいキャリアで使えるか確認する |
STEP② | 2回線目を契約する |
STEP③ | 初期設定をして利用開始 |
2回線目を契約する前に、以下のポイントを確認しておきましょう。
各携帯電話会社の対応端末は公式サイトで確認できます。ahamoの場合は、対応端末一覧のページから確認が可能です。
先述のとおり、スマホの対応周波数やSIMロックの状態についても確認が必要となります。
2回線目の契約は、各携帯電話会社の公式サイトや店頭で申し込みできます。2回線目に使うSIMの種類(SIMカード/eSIM)を間違いなく選択して申し込みましょう。
オンラインでSIMカードを申し込む場合は、後日郵送でSIMカードが届きます。eSIMの場合は、プロファイルをダウンロードして即日開通などが可能です。
あとは初期設定が完了すれば、2回線目の利用を開始できます。
携帯電話会社によっては、公式サイトに初期設定について詳しく記載があります。オンラインで申し込みの場合は、申し込み完了後のメールや、SIMカードとともに届くスタートガイドなどで初期設定の手順が確認できることもあります。
携帯電話会社ごとの手順にしたがって、初期設定を完了させましょう。
通信に使う回線は、以下の手順で切り替えできます。
iPhone | 「設定」>「モバイル通信」または「モバイルデータ通信」>「モバイルデータ通信」>使いたい番号をタップ |
Android | 「設定」>「ネットワークとインターネット」>「SIM」から使用する回線を選択し、「モバイルデータ」をオンにする |
初期設定完了後に2回線目に切り替えて、通信できるか確認してみましょう。
デュアルSIMは、細かい仕様によって以下の4種類に分類されます。
デュアルSIMの種類 |
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主な違いは次のとおりです。
機能 | 内容 |
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DSSS |
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DSDS |
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DSDV |
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DSDA |
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各仕様を、表にまとめたので見比べてみてください。
2回線の同時 着信待ち受け |
SIMの有効/ 無効切り替え |
使用回線 | 音声通話中のデータ通信 | |
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DSSS | × | 手動 | 4Gで使用 | × |
DSDS | ◯ | 不要 | 一方が4G(5G)なら他方は3Gで使用 | × |
DSDV | ◯ | 不要 | 両方4Gで使用 | × |
DSDA | ◯ | 不要 | 両方4Gで使用 | ◯ |
一覧で比較してみると、DSDAが最も充実した仕様となっています。 ただし、DSDAのスマホは、実際にはあまり普及していません。現在販売されているデュアルSIM対応のスマホは、ほとんどがDSDVとなります。
デュアルSIMのスマホを購入する際には、下記の記事も参考にしてみてください。
「スマホ本体を安く買う4つの方法!月々の料金を抑える方法も解説」
「スマホの替え時はいつ?買い替えのサインや機種の選び方を解説」
4Gや5Gについて、詳しくは以下の記事でご確認ください。
「4Gと5Gの違いとは?何が変わるのかわかりやすく解説」
「5Gとは?意味と特徴や普及状況、実現できることを徹底解説」
「ahamoは5Gにいつから対応している?5Gにならない理由と対処法を紹介」
デュアルSIMについて、よくある質問をQ&A方式でご紹介します。疑問を解消した上でデュアルSIMを使いこなしましょう。
電話番号は、回線ごとに割り当てられるため、2つの回線で同じ電話番号を使うことはできません。
このため、音声通話が使用できる回線を2つ利用する場合、あなたは2つの電話番号を持つことになります。
iPhoneの場合は、SIMカード+eSIMの組み合わせでデュアルSIMが実現できます。
「デュアルSIMで新たに回線を追加したい!」「2回線持つにあたって、今の回線も見直したい!」という方は、ドコモのモバイルサービス「ahamo」がおすすめです。
ahamoは30GBが使えるシンプルワンプランです。各種サービスがコミコミで、月額2,970円(税込)で使えます。ahamoの主なメリットは、次のとおりです。
月額1,980円(税込)の「大盛りオプション」に加入すれば毎月合計110GBが利用でき、ギガを気にせず気兼ねなく使いたい人も、たっぷり動画やSNSなどが楽しめます。
ahamoでのテザリング活用方法などは下記の記事で紹介しています。
「100GB以上あればどのくらい使える?用途別の目安やデータ利用量の確認方法を紹介」
「ahamo(アハモ)はWi-Fiの代わりになる?テザリングの活用法も紹介」
また、ahamoでは5分以内の国内通話は何度でも無料※3です。家族や友人とのちょっとした連絡は無料通話でカバーできます。
そのほかahamoでは、海外ローミングも無料※4※5※6で利用可能です。海外91の国・地域で海外ローミングが利用でき、日本人の渡航先約98%※7のエリアをカバーしています。海外ローミングをオンにするだけで、今のスマホをそのまま海外でも使用することが可能です。
海外ローミングや海外でスマホを使う方法は、下記の記事で詳しく紹介しています。
「海外ローミングとは?高額請求の避け方やメリット・注意点を解説」
「海外でスマホを使う方法4つ|状況に応じて賢く選べば現地でも快適!」
「海外でスマホを使うときの設定方法は?使えないときの対処法も紹介」
ahamoのメリット・デメリット、注意点、乗り換えのタイミングについて、詳しくは下記の記事でご確認ください。
「ahamo(アハモ)のメリットと気になる点を比較!プラン・サービスの特徴を徹底解説」
「ahamo(アハモ)の評判は?口コミからわかるメリットや注意点も紹介」
「ahamo(アハモ)に乗り換えるタイミングはいつが良い?料金や手順も解説」
「ahamo(アハモ)は解約金・2年縛りなし!乗り換えの疑問や手順をわかりやすく解説」
「ahamo(アハモ)の注意点は?乗り換える前に知っておくべきポイントを紹介」
「ahamo(アハモ)は「めんどくさい/やめとけ」って本当?おすすめできるメリットとは」
デュアルSIMがどのようなものか、おわかりいただけたでしょうか?
最後に今回の内容をまとめておきます。
1台のスマホで2つのSIMを使える機能のこと
デュアルSIMには、次のようなメリットがあります。
デュアルSIMを活用するメリット |
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デュアルSIMには、以下のような活用方法があります。
デュアルSIMの活用方法 |
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デュアルSIMを利用に際には、以下のことに注意が必要です。
デュアルSIMの注意点 |
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デュアルSIMは、徐々に利用が一般的になってきています。ぜひデュアルSIMを活用して、さらに便利にスマホを使いこなしましょう。
■監修者情報
大岩 俊之(おおいわ としゆき)
家電製品総合アドバイザー。理系出身の元営業マン。電子部品メーカー・半導体商社・パソコンメーカーなどで、自動車部品メーカーや家電メーカー向けの法人営業を経験。その後、セミナー講師として活動する傍ら、家電製品の裏事情を知る家電コンサルタントとして活動開始。TBSラヴィット!や東海地区のテレビ番組に「家電の達人」として出演した経験を持つ。現在は、家電製品アドバイザー資格試験のeラーニング講師も務める。